大切なひとと、その形

GIFTの運営と並行して、というか、現在のメインの仕事は、家族写真の撮影をしております。

家族写真家をしながら、新しい展開として、ムービー撮影サービスを開始した形になるのですが、
 
考えたら、何年もずっと『家族』というものにこだわってきたのですが、それだけにじゃあ『家族』って一体なんだろう?という問いも、ずっと自分のなかにありました。
 
 
血がつながっていることや、結婚することは、とても分かりやすい家族の形だけれど、そこに当てはまらない人たちだっていっぱいいるんですよね。
 
養子だってあるし、児童施設で育つ子どもだって、沢山いる。
 
夫婦別姓という考え方や、事実婚という選択肢もあるし、同性婚もわずかにではあるけど、認められることもでてきた。
 
家族の解釈はとても多様化しているはずなんだけど、まだまだ家族という言葉で、イメージされる形っていうのは決まっているよな、と思うと、
 
GIFTでやりたいことは、もっと間口を広くて、柔軟なものだよなって。
 
なので、ホームページのコピーには「家族」という言葉を使わず、「大切なひと」という表現にして、「 For all people 」という言葉も添えました。
 
見て分かる、説明されて分かるような形にフォーカスするんじゃなくて、もっと情緒的なものを大切にしたくて、相手に贈る気持ちや、贈ろうとする行動自体にフォーカスしていきたいって。
 
良くも悪くも、写真は情報が少ないので、それが意外と難しいんですよね。情報を多くのせれる動画なら、それができるんじゃないかっていう。
 
そして、そういうスタンスで記録したムービー(に映るメッセージや姿勢みたいなもの)というのは、社会的な定義を溶かしてしまうというか、定義なんてどうだっていいじゃん、そんなことより、こんな風に思ってくれてほんと嬉しい。っていう体験を生み出すことが、きっと出来る。
 
そして、それは、おくる側の人にとっても同じで、(メッセージをおくる体験を通して)こんな風に思えるって、自分が思われるということと同じくらい、もしかしたらそれ以上に嬉しいことなんだって気づく。そんなことが同時に起こるんじゃないかって思っています。
 
 
少し話がそれちゃった気もしますけど、「大切なひと」っていう言い方は、今のところ、物事を形づけすぎないというか、境界線を引きすぎない気がして、気に入っています。
 
2019.08.21